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2018年12月25日 (火)

人をやる気にさせるには

 【人をやる気にさせるには】  小林正観さん
あるところで話をしていたときに、32人の参加者のうち、8人が、中学か高校の先生だったことがあります
話の本題が終わって雑談になったとき、私はその先生方に、こんなことを言いました。

「自分が中学生や高校生だったときに思ったことですが、
方程式や単語を、生徒に教えることももちろん大切だったのでしょうが、先生からは、
『なぜ数学という学問はおもしろいのか』『どうして英語というものに興味を持ったのか』
『なぜ美術に惚(ほ)れたのか』という話を本当は聞きたかったのです。
『この学問は、こんなにおもしろいところがある』『こんなに学問というものはおもしろい』
という話をしてほしかったのです」と言いました。

フランス語にモチーフという言葉があります。
これは日本語で「動機」と訳します。
モチベートは「動機づけする」「やる気にさせる」という意味です。

このモチベートを名詞にするとモチベーション、(動機づけること、やる気にさせること)になります。
私は、その先生方に「教育を考えるときに、このモチベーションということを、
大きく取り入れていただきたい」とお願いしました。

例えば、数学の先生や英語の先生をしている人、あるいは美術の先生をしている人、というのは、
その学問が嫌いであったはずはありません。
それが好きであったからこそ、その教師になったはずなのです。
そうであるならば、「なぜその学問が好きになったのか」「どんなおもしろさや深さがあるのか」を
話すことによって、生徒にモチベート(動機づけ)できるかもしれません。

生徒に向かって、「なぜ勉強しないのだ」「なぜわからないのだ」というような、鋭い言葉を浴びせるよりも
その生徒をやる気にさせる、「なぜその学問が楽しいのか」ということを伝えていくことが、
教育の大事な側面であるように思います。
人間の教育の中で、先生が与えるモチベート(やる気にさせる、動機づけすること)というのは、
私たちが考えている以上に、大きな問題なのかもしれません。
  『こころの遊歩道』  イースト・プレス

この人を「やる気にさせる、動機づけする」ということは、何も学校教育だけのテーマではない。
企業においても、これは同じだ。
特に、中小企業や商店において、この「楽しさ」を伝えることは大事だ。
自分の子息がいるにも関わらず、多くは都会に行ったり、役所や大企業に勤めてしまい、
帰ってこない、継がない、というケースは多い。
もちろん、給料の問題はあるが(中小企業より大企業の方が総じて高い)、
その根本には親が仕事の楽しさを伝えてこなかった、ということが多い。

また後継者問題だけでなく、親や大人の世代が、楽しそうに、面白がって、カッコよく仕事をしたり、
勉強したりする姿を見せるのは大事だ。
子どもは、そんな大人を見てあこがれる。
つまり、理屈ではなく、行動で示すということ。

人をやる気にさせるには…
「楽しさ」を伝えることはとても大事だ。

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