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2017年12月28日 (木)

ストレスの仕事を乗り越えた方法

ストレスの重なる仕事で困難を乗り越えた方法
信販会社で「督促」の電話を担当しているある女性の手記です。

みなさんは「督促」というお仕事を聞いたことがありますか?
督促とは、カードや家賃などの支払いの期限が来ても入金が無い時に、
電話や手紙で「入金をお願いします」と連絡をすることです。
つまり言ってしまえば「取り立て」です。

お金が無くて極限状態のお客様に電話をかけると、帰ってくるのはほとんどが怒鳴り声。
「今度電話してきたらぶっ殺す!」「俺が払う時に払うって言ってんだろ!」
そんな罵声を浴びせられても、入金されるまでは電話をかけ続けなければなりません。
一日中机に向かって、電話のノルマを課せられ、つながれば、怒鳴られる電話をかけ続ける。
それは思い描いていたОL生活とはかけ離れていました。
眠れなくなり、体重は減り、髪の毛も抜けていきました。
どうしてこんなに辛いんだろう、

この職場で生き残っている人と私は何が違うのだろうと、必死で周囲を見回しました。
すると、一人の先輩が目に留まりました。
彼はクレーム対応を専門に行っていました。
ただでさえ海千山千のお客様、電話口では毎回、
「殺してやる」「名前を調べて家に火をつけてやる」「ショベルカーで乗り込むぞ!」
といった罵声が飛び出します。
そんな電話を毎日受けて、どれほど壮絶なストレスを抱えているのだろうと見てみると、
彼はいつも笑顔で人当たりも良く、ストレスなど微塵も感じさせません。

思い切って、仕事でストレスはないのかと聞いてみました。
すると返ってきたのは意外な言葉だったのです。
「全然ストレスはないですよ、お客様のクレームは、 僕にとって、コレクションですから」
なんとその先輩は、お客様のクレームを一件一件記録し、コレクションしていたのです。
そしてノートがクレームでいっぱいになったら、自分にご褒美を用意しているので、
クレームを受けると「また一件たまった!」と嬉しくなるのだそうです。

私も先輩を真似て怒鳴られた言葉や、日常生活であった嫌なことを記録してみました。
すると、ノートに書いた時点で不思議と嫌な気持ちが消えていくのです。
むしろ「よくこんな悪口を思いつくなぁ」とか、「この人、この前話した人と同じ脅し文句だ、
 脅し文句ってバリエーション少ないよなぁ」
というふうに、観察に似た面白さを感じるようになりました。
悪意のある言葉は、そのまま受け取ってしまうと傷つきますが、記録してしまうと「出来事」になります。
しかもこの方法は日常生活にも使えることが分かりました。

たとえば夫婦喧嘩で相手に嫌なことを言われた時、
言葉どおりに傷ついて感情的になっても何も良いことはありません。
「相手にカチンとくることを言われた回数だけ、
好きな銘柄のビールを翌日会社帰りに買う」と決めておくと、
悪口をカウントすることに集中し、むしろゲーム感覚で楽しめます。

嫌な出来事や、辛かったことは記録に落とし込んだ時点で戦歴になります。
今まで言われてきたたくさんの罵声を眺めていると、
自分はこれだけのことを言われて乗り越えてきたのだ、という自信につながっていきます。
自信がつけば仕事が楽しくなるし、克服した経験は誰かにアドバイスすることもできます。
誰かの役に立てば、信頼にも結び付きます。
嫌な出来事を受け入れて克服した数だけ、人は確実に強くなれるのです。

一時は心身を病むまで苦手だった「督促」という仕事でしたが、
今では前向きに、やりがいを感じるまでになりました。
怒鳴られ傷つくことはたくさんありましたが、今はその仕事で得たことこそが糧になっています。
嫌なことはコレクション。
たった一つ、この心がけだけで、人生の見え方も大きく変わってきたのです。
 引用元:PHP≪特集≫人生、上を向いて歩こう 「嫌なことはコレクションしよう」より

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